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ネイチャーポジティブとは

自然は本来、人間が手を加えなくても絶妙なバランスで存在しています。しかしこの100年、産業革命によってたくさんの人が経済・物質的な恩恵を受けた結果、生物多様性は大きく損なわれ、逆に人間社会の存続が危ぶまれるほどとなってしまいました。ネイチャーポジティブとは、そんな自然環境を保護したり再生することで、生態系を健全化し、生物多様性を向上させることを目標としています。具体的には、2030年までに陸と海の30%を保護地域にする30 by 30という目標を立てたり、生物多様性に関する緊急行動を推進するための政策や法規制を強化したりしています。<br>
さらに、企業や政府が生物多様性の保護と再生をビジネスモデルや政策に組み込むことで、持続可能な経済発展を目指しています。また、自然資本の価値を評価し、経済活動における自然への影響を明らかにする取り組みも進められています。例えば、TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)を通じて、企業が自然に関連するリスクと機会を開示し、投資家や消費者に対する透明性を高めています。<br>
ネイチャーポジティブな社会に向かえば、気候変動の緩和や水質浄化、パンデミックリスクの削減など、複数の利益が得られると思います。つまり、自然環境の回復だけでなく、経済や社会の持続可能性も向上するのです。最終的には、2050年までに自然が完全に回復し、豊かな生態系が未来の世代を支えることを目指していますので、ネイチャーポジティブは私たちの未来を守るための重要な取り組みです。